国分東北株式会社
佐藤悟さん(人事労務) 35歳
仙台では希少な「人事」のキャリアを活かす道が見つかった。
人事、特に人材採用関係の業務を5年以上経験し、やりがいを感じていた佐藤さん。しかし業務量が多く、子どもの起きている時間に帰宅できないという悩みを長年抱えていた。
転職を決意したものの、東北エリアでは人事総務職の求人自体が少ない。そんな佐藤さんが頼りにしたのが、採用業務を通じて昔から知っており、「地元に強く、転職者一人ひとりと向き合ってくれる」と信頼を置いていたリージョナルキャリア宮城だった。
コンサルタントからの紹介で希望に沿った職種に巡り会え、現在は国分東北株式会社で充実の日々を送る佐藤さんに、転職活動についてお聞きした。
※本記事の内容は、2023年10月取材時点の情報に基づき構成しています。
- 過去の
転職回数 - 0回
- 活動期間
- エントリーから内定まで60日間
転職前
- 業種
- 素材系メーカー
- 職種
- 人事総務
- 業務内容
- 人事採用
転職後
- 業種
- 食品商社
- 職種
- 人事労務
- 業務内容
- 人事総務部で採用関連業務を担当。社内教育や研修、労務・労働管理といった人事業務に関わる。
食に興味があり、お酒が好きな自分にとって、うってつけの環境。
現在のお仕事はどんな内容ですか?
国分東北株式会社は、東北各地の食と酒の魅力を発掘し、人々の食卓にお届けしている商社です。私は人事総務部に在籍し、採用関連業務を行なっています。
学卒採用やキャリア採用、あるいは障がい者雇用など、様々な採用の企画・広報から説明会実施、面接の設定など実務全般に関わっています。
付随して、社内教育や研修、また労務・労働管理といった人事の業務にも携わっています。人事総務部のメンバーは5名。それぞれ担当が分かれていますが、どこかの業務が忙しくなったら他のメンバーも加わり、フォローし合って進めています。
入社前のご経歴を教えてください。
学卒後、東証一部(当時)上場企業に就職し、経理部門に3年ほどいました。その後、リーマンショックの余波で同社が上場を廃止。管理部門も大幅に縮小されて私はものづくりの現場へ異動になりました。
それから、30歳になる頃、現場も管理部門も知っているというキャリアのおかげで人事部に配属されました。それから5~6年はずっと人事部で採用関連に携わりました。
転職のきっかけは?
上場廃止で管理部門を縮小し過ぎたせいか、会社の規模に対して人事部の人員が常に不足気味でした。一人あたりの業務量が多く、帰宅が遅くなる毎日。子どもが起きている時間に帰宅できることは稀で、家事も育児も妻に任せっぱなしでした。
残業の多さを改善するべく自分なりに努力しましたし、上長にもいろいろ提言したのですが、絶対量が多すぎて焼け石に水でした。
「子どもの小さい時期は大事で、あっという間に過ぎ去ってしまうのに、育児も家事も妻に頼りっきりで負担ばかりかけていいのか」という思いが湧いてきて転職を考えるようになりました。
転職活動はどのように進めましたか?
私自身が採用する側にいたので、キャリア採用の段取りはわかっています。それで、付き合いのあった転職支援会社数社に、何気なく相談するようになりました。
私が希望したのは、総務人事部門のキャリアを活かすことと、仙台で働けることです。子どもへの影響を考えると、許容できるのは東北圏内まででした。業種まで絞ると、ただでさえ求人件数の少ない総務人事職が見つかるとは思えなかったので、業種にはこだわりませんでした。
リージョナルキャリア宮城のことももちろん知っており、「地元企業とのつながりが強く、転職者一人ひとりとしっかり向き合ってくれる」という印象を持っていました。
大手転職支援会社の場合、募集要件から少しでも外れると、応募候補にすら上がってきません。しかし、リージョナルキャリア宮城はそのあたりも柔軟で、多少の違いがあっても、マッチすると思ったら紹介してくれます。地元企業と緊密に情報交換しているから、転職者の個性を見極めた案件を提示できるのでしょう。
転職活動当初は自分が何をやりたいのか漠然としていたのですが、リージョナルキャリア宮城の転職コンサルタントと面談を重ねるうち、優先順位がはっきりしてきました。
今の会社に決めたポイントは?
リージョナルキャリア宮城から紹介のあった数社のうちの1社が国分東北です。担当コンサルタントは面接前に、プラス面も、マイナスになるかもしれない面も教えてくれたので、納得して面接に臨めました。
私はもともと食べることが大好きで、お酒も好きです。だから食ビジネスと聞いて、とても興味を持ちました。面接でいろいろ話し、専門の商社はやはり食への掘り下げ方が違う、という点に感銘を受けました。この会社でなら、ワクワクしながら仕事できると実感し、転職を決めました。
子どもに、自分の会社がやっていることを紹介できるようになった。
転職していかがですか?
前職はメーカーで、オフィスは管理部門の人間だけだったので、割と静かでした。こちらに来てみると同じフロアに100人以上がいて、営業部門もあったりするので賑やかです。
コミュニケーションも活発で、私も営業スタッフとよく話をしたりします。このわいわいとした雰囲気は、とてもいいですね。
転職して良かったと思うことは?
新卒でも中途でも、当社に入ってくる人は大なり小なり食に対して関心を持っています。そんな人々の話を聞いているのは楽しいですし、私の食に関する話にも耳を傾けてくれます。キャリアや年代に関係なく、声をかけやすい雰囲気があって、この雰囲気は心地良いですね。
価値観が共有されているので話が合うし、コミュニケーションが取りやすいです。食事に誘われることも多く、部門を超えて交流も活発。おかげで、入社してすぐ社内の知り合いが増えました。
困っていることや課題はありますか?
採用については、新しい手法がいろいろ生まれています。そういったやり方をどんどん取り入れ、採用全般をブラッシュアップしていきたいと考えています。
同じやり方ばかりだと、視野が狭くなります。新しい発想や視点を取り入れ、自分も経験を積みたいし、会社のノウハウを蓄積していきたいです。
また、国分東北は、食に関する地域共創ビジネスを始めています。これは、同じ地域の中で活動する人や企業、学校や自治体などをつなぐことで、いろんな課題を解決していこうという動きのことです。この動きを、私たちが旗振り役になって進めていきたいと思っています。
人事の特色を活かした地域共創というと、例えば特別支援学校の生徒のインターンシップ実施や、学校とのコラボによる商品開発などが考えられます。これらを着実に進めていくことも、課題の一つです。
生活面の変化はありましたか?
通勤時間が変わりました。前職では車で片道1時間をかけて通勤していましたが、今の職場は仙台駅近くなので、電車とバスで通えます。電車もバスも時間が決まっているので、オフィスには長居はできない、という状況もあって、以前よりだいぶ早く帰宅できるようになりました。子どもと過ごせる時間が増えたのは嬉しいですね。
休日などに子どもと買い物に行った際、スーパーに並んだ自社の取り扱い商品を見ると、「これはお父さんの会社で販売しているものだよ」と説明するんです。すると子どもも「へぇー」と、商品を面白そうに手に取ります。父親の仕事に関心を持ってくれるようになったのも、大きな変化です。
転職を考えている人にアドバイスをお願いします。
転職に関して、不安に思うことは多いと思います。これまで築いてきた関係性を崩してしまうのではないか、あるいは、そもそも自分に誇れるようなキャリアがあるのか…など。
しかし、転職はむしろチャンスだと思います。「こういう仕事をしたい」「こういう社会貢献がしたい」という志向は、誰にでもありますよね。転職は、そういった自分の価値観にマッチした会社と出会う、良い機会だと思います。
そういう会社に行けば、やりがいを持って働けるはず。お金や待遇、知名度も気になるでしょうが、一番大事なのはいかに会社の価値観に共感できるかどうかです。気持ちよく働ける職場でこそ、人は能力を発揮できるのだと思います。
なかなか自信が出ないなら、転職コンサルタントに相談してみてください。転職者一人ひとりとしっかり向き合うコンサルタントなら、あなたの将来にとって役に立つアドバイスをくれるでしょう。