転職成功者インタビュー

株式会社楽天野球団(東北楽天ゴールデンイーグルス)
柴田麻美さん(商品開発) 34歳

地元に帰れたこと以上に、自分が成長できるステージとの出会いが嬉しい。

「もともと地元宮城が大好きだった」という柴田さん。東京で3年ほど経験を積んだら宮城へ戻ろうと考えていたものの、コンビニチェーンでの商品開発は予想以上に面白く、「気がついたら、30歳を超えていた」という。

家庭の事情をきっかけにUターンを真剣に考え始めたものの、「自分がスキルアップできる場所で働きたい!」という希望は譲りたくなかった。そんな柴田さんに、リージョナルキャリア宮城のコンサルタントが提案したのは、求人票も出ていなかった企業へのチャレンジだった。

「業種や職種ではなく、働き方にこだわって探したからこそ、マッチングする会社と出会えた」と振り返る柴田さんのUターン転職体験談を紹介しよう。

※本記事の内容は、2020年11月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
1回
活動期間
エントリーから内定まで76日間

転職前

業種
小売・サービス業
職種
MD・商品開発
業務内容
大手コンビニエンスストアチェーンにて、商品開発、原材料仕入、販売計画、衛生管理、販促など商品の開発~供給~売場に並ぶまでの一連の業務

転職後

業種
エンターテインメント業
職種
MD・商品開発・販促企画
業務内容
スタジアムオリジナル商品の開発・出店者管理・販促企画・売上管理

年収が下がるのは仕方ないけれど、キャリアはダウンしたくない。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

プロ野球チーム「東北楽天ゴールデンイーグルス」のホームスタジアムで、飲食部門を担当しています。私はスタジアムに入る約80店舗のテナントのオリジナル商品の開発・販促・売上管理を担当。数字を分析しながら、「次の試合でどう飲食を楽しんでもらうか」「気候や時間帯にあわせて、どんな商品を、どう打ち出していくか」を考え、実行しています。

また、スタジアムのオリジナルグルメの開発も手がけており、例えばプロ野球で使用している公式球と同じサイズの「イーグルスコロッケ」を開発しました。このコロッケは、お客さまにアンケートを取って「ワンハンドでボリュームのあるものを食べたい」という声から生まれた商品です。

その他にも、選手プロデュースのお弁当やデザートを企画するなど、「飲食も楽しめるスタジアム」というコンセプトを実現するために日々施策を考え、取り組んでいます。

入社前のご経歴を教えてください。

宮城県内の大学を中退した後、コンビニチェーンで12年ほど働いていました。最初の4年間は宮城県内で店長をしていましたが、5年目に社内公募に手を挙げて東京の商品本部へ異動。マーチャンダイザーとして8年間経験を積みました。

具体的には、「中食」と呼ばれるお弁当、おにぎり、サンドイッチなどの開発を担当。毎週、商品の企画を立て、原材料の仕入れから製造、売場に並べるまでの一連の流れをコントロールしていました。

転職のきっかけは?

もともと地元の宮城が大好きでした。東京へ行った時も、3年くらいチャレンジしたらまた宮城に戻ってくるつもりだったんです。ところが思いのほか、東京での仕事が面白かったんですよね。自分で企画した商品がお店に並んだり、会社からいろんな役割を任せてもらえたり。仕事がどんどん楽しくなって、気がついたら30歳を超えていました(笑)。

東京で30代というと、まだまだ若手でいろいろな仕事があります。ですが、今後本当に宮城へ戻るなら「できるだけ早く戻って自分のフィールドを作らないと厳しいのでは?」と考えるようになりました。

とはいえ、なかなか決断できず、ずっと悩んでいたのですが、そんな折に家族環境の変化がありました。「このタイミングで転職について真剣に考えろと神様が言っているのかも?」と感じて、宮城にどんな仕事の選択肢があるのか、活動を始めてみたんです。

転職活動はどのように進めましたか?

まずは東京にある、管理職向けの転職サイトに登録してみました。自分が今までやってきたことを客観的に見てもらって、どんな業界に通用するのか、評価してもらいたいと考えたのです。

結果、求人もたくさん提示してもらえたのですが、関東の会社ばかり。すぐにUターン専門の転職支援会社を検索し、リージョナルキャリア宮城を見つけました。しかもちょうどよく東京での転職相談会の告知があったので、すぐにエントリーしました。

リージョナルキャリア宮城のコンサルタントは対応もすごく親切で、気持ちよくやり取りすることができました。私は年収がダウンするのは仕方ないにしても、キャリアのダウンはしたくないと思っていたので、自分の経験やスキルを成長させられる環境で働きたいということを伝えました。すると、転職のいろいろな可能性を提示してくれ、ありがたかったです。

今の会社に決めたポイントは?

リージョナルキャリア宮城から5社ほど提示してもらったのですが、即決できずにいると「難しいかもしれませんが、もしよかったらチャレンジしてみますか?」とコンサルタントが提案してくれたのが楽天野球団でした。そのときに初めて、「働いてみたい!」とピンときたんです。

面接のときにも正直に話しましたが、じつは、野球にはそんなに興味がなくて。でも、1日に何万ものお客さまを集めて、野球を通していろいろなビジネスを展開し、地域にも貢献できるということに魅力を感じました。

コンビニの仕事はお客さまの日常生活に寄り添っていく仕事でしたが、楽天野球団の仕事は非日常を楽しんでもらうのが仕事。提供することは今までと同じ「飲食」ですが、「新しい目線で働ける!」と感じたことがポイントになりました。

やりがいをダイレクトに実感。車通勤になり、オンとオフの切り替えもしやすくなった。

転職していかがですか?

コンビニの仕事と違い、今の仕事は短期決戦です。お客さまをスタジアムにお迎えして、帰られるまでは5時間前後。しかもホーム戦は年間約70試合しかありません。

この限られた時間のなかで、どれだけお客さまに働きかけられるかが勝負です。よりスピード感やダイレクトなアプローチが求められるので、この違いに最初は戸惑い、仕事のタイムスケジュールに自分を合わせることには苦労しました。

でも、社員が自分で企画立案して、動いて、新しい何かを生み出していく社風はとてもありがたいです。上司からも入社直後から「どんどん提案していいよ」と言ってもらえています。原料の仕入れや製造の部分は、前職で培ったネットワークやノウハウを活かせています。

転職して良かったと思うことは?

いちばんは、新しい世界が広がったことです。それまでは1つの会社しか知らなかったので、さまざまな社風や働き方があるんだなと勉強になりました。

それに今の仕事は、自分の仕事の成果が、ダイレクトに見えます。試合中、自分が開発した商品を目の前で「買って、食べてくれる」瞬間に立ち会えることは、新鮮な経験ですね。

また、いろいろなことにチャレンジさせてくれるところが、この会社の良いところ。たとえ思うような結果が出なくても、上司が「もう1回やってみよう」と言ってくれ、トライ&エラーを繰り返しながらチャレンジしていけるので、自分のスキルも経験の幅も広がっていくのを感じます。

もう1つはやっぱり、宮城に戻ってこられたこと。生まれた時から住み慣れた土地なので、言いようのない安心感があります。地元の友達とも気軽に会えるようになりましたし、宮城には温泉がたくさんあるので、休日は温泉や自然の中でリフレッシュできています。

困っていることや課題はありますか?

困ったというほどではないのですが、東京で暮らしていた頃の感覚で、21時過ぎに野菜を買いに行こうと思ったら店が閉まっていた、ということがありました(笑)。

あと、実家暮らしなので、地区の掃除や回覧板など、ご近所とのおつきあいも久しぶりに経験しています。

生活面の変化はありましたか?

実家から職場までは車で片道40分ほどかけて通勤しています。東京にいた頃は毎日、駅員さんが背中をギュウギュウ押してなんとかドアを閉めるみたいな、本当の満員電車(笑)。行きも帰りも雑踏の中での生活で、オンとオフの切り替えもできないくらいでした。

でも今は違います。車で通勤しているあいだは、1人の時間。朝は車に乗った瞬間にスイッチがオンになって、「今日は何をしよう」とゆっくり考えられるし、帰りは車に乗ったら「今日の晩ご飯は何を食べようかな」とスイッチがオフになる。その切り替えはすごくしやすくなりましたね。それから、野球のオフシーズンは休日出勤がないので、休みも取りやすくなりました。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

自分が何の仕事をしたいかより、どういうふうに働きたいかを考えて探したほうが、希望の職場とマッチングしやすいと思います。私もそうでした。以前の業種は流通業でしたが、今はエンターテインメント業。いわば未経験の業界なのですが、自分が求めていた働き方にマッチした転職先と出会えたことで、とても充実した毎日を送ることができています。

つまり、業種にしばられず、働き方を明確にして探したほうが、可能性は広がるということ。その点、リージョナルキャリア宮城は、業種や数字だけで機械的に会社を紹介するのではなく、私がやりたいことを考えながら提示してくれました。地元企業との幅広いつながりを生かして、とても具体的に提案してくれました。

楽天野球団にしても求人票が出ていたわけではないんです。コンサルタントと企業とのつながりから提案してくれたもので、本当に相談して良かったと思っています。

担当コンサルタントから

チーフコンサルタント 
菅原 大

柴田さんは、初めてお会いした時からエネルギッシュな方という印象でした。面談中のお話からも、お仕事への情熱がひしひしと伝わってきたことを覚えています。

「めちゃくちゃ仕事してきたんです」というご自身の言葉通り、渦の中心になって仕事をし、結果も成果も残されていました。転職においても「成長感」や「チャレンジ」を大事にしたいと伺い、求人のご紹介を進めていく中で「柴田さんが思う存分チャレンジできる環境がある」と感じたことから同社をご提案いたしました。

今回、エネルギッシュな柴田さんのお人柄そのままに活躍されている様子をお聞きし、とても嬉しく思っています。いちイーグルスファンとしても、球場で柴田さんにお会いできることを楽しみにしています!

転職成功者インタビュー一覧

ページトップへ戻る