2022.08.24
市民参画の対話によるまちづくりと、私が思うこと。
リージョナルキャリア宮城のコンサルタント 大石です。
このたび、とある事業に参加することになりました。青葉通駅前エリアの在り方検討プロジェクトです。

引用:青葉通駅前エリアのあり方検討プロジェクト 「MACHITO SENDAI」(最終閲覧日:2022年8月24日)
このプロジェクトは文字通り「仙台駅前エリアのこの後の在り方を検討する」官民連携のプロジェクトです。実際には、都市再開発を担う仙台市都市整備局都心まちづくり課が主導する検討会と、運営の協議会の座組の中で活動を行っています。
参考:仙台市HP 青葉通駅前エリアの公共空間のあり方検討(最終閲覧日:2022年8月24日)
社会実験について
このプロジェクトを端的に言えば、仙台駅前エリアの今後の活用の方向性を探っていくものです。ハコモノの建設に留まらず、このエリアが「将来、仙台の顔として、多くの人を惹きつけ、他のエリアへと導く回遊の起点とするために、将来ビジョンの検討が必要であり、ビジョンの検討を進める(市HPより)」事を目的としています。つまりエリアが持つ意味や、今後の仙台市の市政の方向性なども検討する機運を、市民とともに醸成するような場となっていくものになる、と私は考えています。

参考:仙台市HP 青葉通駅前エリアの公共空間のあり方検討(最終閲覧日:2022年8月24日)
そのために、9/23から18日間、当エリアに交通規制をかけ、道路空間の利活用の効果、交通への影響及び都心における回遊の創出について検証を行うことになっています。
今回、この社会実験の場で私に与えられた機会は、市民の対話の場を創出すること、です。
私は仕事を通して、企業や求職者との対話の毎日を送っている訳ですが、社外の活動として「焚火」を囲んだ社会人の対話のコミュニティーを主宰しています。それで今回、この社会実験の場を利用した対話の場を作って欲しい、と協議会から声掛けを頂いた次第です。


画像:5月の対話の場の様子(筆者撮影)
本社会実験の内容については、現段階であまり多くをお話出来ませんが、他の市民の方々と連携しながら当期間の運営に関わる事になっています。まずは告知イベントが8/27に予定され、これに登壇することは決まっております。


引用:青葉通駅前エリアのあり方検討プロジェクト 「MACHITO SENDAI」(最終閲覧日:2022年8月24日)
大石が考えていること
ビジネスでは「答えがない」と呼ばれて久しくなっています。私が日々お会いしている方々の口からも「既存の枠組みの限界」「そこはかとない違和感」のようなものを聞く機会が増えてきているように思います。「答えがない」のは以前からそうなのですが、重要なのは、時代がそういった雰囲気を纏っている、という事と考えています。
以前以上に茫漠としている答えへのにじり寄りを、関わるプレイヤーがオープンイノベーションにより生成≪ジェネレイト≫していくための制度や取り組みが増えてきたように思っています。これは、民間のセクターでも、行政のセクターでも、個人でも同じで、この度の社会実験などもまさにそれのはずです。
今般企業活動の文脈で「Purpose」、「MVV(ミッション・ヴィジョン・ヴァリュー)」がこれほど、重んじられる背景には上記があるのでしょう。
誰も、答えはおろかやり方が分からい故に、Doing(やり方)よりもBeing(あり方)が重要で、「何屋さんであるか?」以上に、「なぜそれをやっているのか?」「どういう視座で」「何を願っていて」、そして「その事を主体(御社は?あなたは?)当事者のありさまとどう関係しているか?」を、定める事が、問いを解く道標となる、という事なのでしょう。ましてや今や、結果以上にプロセスに支援(具体的にはお金)がつきやすい時代になっている訳ですから。
私は、こうした環境であればなおのこと、最も重要なことはPurposeやMVVの前に、今のところ「対話」であると考えています。
それは、議論でもなく、討論でもなく、対話であり、かつそれは、単に「傾聴」などの話し方や、ファシリテーションの手法の問題ではなく、あり方に関係していると思っています。
だから今回、それを実践の中で研究しようとしている自分に声がかかったものと思いますし、そんな時代性であることをつくづく思います。
私自身も実際に、その事を知っている人の分だけ、今後の社会はより良いものになっていくであろうと思う故に、そういった方向への個人の変容を自分の使命・信念として考えています。
まとめ
私が生活するこの宮城県は人口200万人。仙台市は100万人です。例えば、私が個人の変容、と言ったところで誰が聞く耳を持つだろうか、と自分ですら思いますが、私一人の焚火に始まって熾した焚火の火は、それとなく広がってきているようです。先日焚火に来てくれたのは、仙台市の若者の未来を考える団体のメンバーや、4月に東北大学に交換留学に来て9月には帰国してしまう、という台湾人の方でしたが、それぞれがそれぞれの場に、感じたことを持ち帰り、自分の在り方を全うしようとしています。なぜそれが分かるかと言えば、帰り際の参加者の顔と言葉にやさしさと気づきと、そして幸福が見えるからです。
こうした時に思います。一人一人の個人というのは、とんでもない大きな存在として、広い世界に影響を与えることが出来るのだ、と。それは仕事であれ、家庭であれ、なんであれ全く同じであり、自分が思っているよりもそのインパクトは、必ず大きい。そして何よりそのインパクトは、他の誰かや何かに作用して、物事を前に動かす動作を作り出す、という事を最近私は確信しています。
私は、コロナ後、皆さんの口から、仕事への限界感や行き詰まり、「今まででないあり方」への気持ちの変化のようなものも聞き続けてきたように感じているのですが、実はそれらを考えほどいていく鍵は皆さんの、目の前の現実にすでにあるものと信じています。ちょっとした違和感、ちょっとした気づきの中にある自分にセンサーをあてながら、自分の感じる事に向けて少し何か動かしてみる、ということで実は大きな変化が起きるかもしれません。
前回も書きましたが、そのためには、客観的な他者の存在や視点が役に立つかもしれません。つまり、誰かと対話をすることです。
私はそんな思いを持ちながら皆さんにお会いしたいと思っていますので、皆さんがなんとなく迷いや気づきへの疼きの中にある時には、お声がけください。では。
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