地域情報ブログ

グルメ2022.09.02

シーズン到来!宮城の秋の味覚「はらこめし」

夏が終わり涼しくなると食べたくなるのが、宮城の秋の風物詩「はらこめし」。これを目当てに宮城を訪れる方も多く、また駅弁でも人気が高い郷土料理です。今回は、はらこめしを愛してやまない筆者がその魅力をお届けします。


はらこめしとは


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引用:亘理町観光協会(最終閲覧日:2022年9月2日)


はらこめしとは宮城県の南部、仙台市内から車で40分ほどの太平洋沿岸にある亘理町という地域に伝わる郷土料理です。「はらこ」はいくらを指す方言で、サケの腹にいる子という意味があります。簡単にいうとサケの親子丼のような料理です。


はらこめしのポイントは、単に白いご飯にサケといくらをのせているのではなく、サケを煮た煮汁でご飯を炊き上げていることです。秋鮭は川を遡上するためにたっぷりと脂を蓄えているため、煮汁だけでもサケの旨みを存分に味わうことができます。また、いくらも軽く煮るため、まろやかで優しい味わいになります。ご飯・サケ・いくらが三位一体となった、素朴ながらも贅沢な一品です!

はらこめしの歴史

宮城県には北上川、鳴瀬川、阿武隈川をはじめとする大小さまざまな河川があり、秋になるとサケが産卵で遡上するため、白サケ類は日本トップクラスの漁獲量を誇ります。100年以上も前から人工ふ化放流事業を行うなどサケを守り育ててきた歴史があります。サケの旬はわずか2ヶ月ほどですが、サケが故郷に戻ってくるのは放流してから4年後。その間サケはアラスカやオホーツク海を旅して、この宮城の川に帰ってくるのです。


そんなサケを使ったはらこめしは、阿武隈川に遡上してくるサケを地引網で獲っていた亘理地域に伝わる"漁師飯"でした。伊達政宗公が荒浜の運河工事を視察した折に領民から献上され、その美味しさに大変喜んだと言われています。

現在は煮汁で炊いたご飯にサケとイクラをのせるのがスタンダードですが、サケを丁寧にほぐして炊き込みご飯にしたり、大葉や海苔をトッピングしたりと、家庭の数だけレシピがあるようです。


参考:農林水産省 うちの郷土料理

仙台から行けるおすすめはらこめし

はらこめしはサケが遡上する9月から11月がシーズンです。宮城県内には通年ではらこめしを提供しているお店もありますが、この季節になると全国から亘理に人が訪れます。


筆者のおすすめのお店は、定番の「田園 亘理店」です。メディアに取り上げられることが多い有名店でシーズン中は行列ができます。しかし席数が多く回転も速いうえ、混んでいるのになぜか落ち着く不思議な空間です。座敷が広く子ども向けメニューも豊富です。はらこめし以外のメニューも美味しいので、魚卵が苦手な方でも安心して楽しめますよ。


田園のはらこめしは、脂ののったサケとキラキラ輝くいくらがたっぷりとのっていて、あっさり系の煮汁で炊かれたご飯とのバランスがよいです。お店によって煮汁の味や盛り付けに特徴があったり、カニ汁・あら汁が食べ放題だったりと、いろいろなお店ではらこめし巡りをするのも楽しいです。


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(筆者撮影)


また、はらこめしは家庭でつくることもできます。亘理町HPでは、食育を推進する地元協議会が「世界で2番目においしいはらこめしの作り方」を紹介しています。


地元のおかあさんたちに伝わる丁寧な手仕事のレシピです。「一番おいしいのは各家庭でつくるはらこめし」という言葉とともに、伝統的な作り方を継承しています。


参考:亘理町HP 新鮮食材で仕立てる 亘理のはらこめし

四季折々の〇〇めし

はらこめしをお店で食べられるのは基本的に9月~12月初旬ごろまで。それ以外の季節にも旬を楽しめる、四季折々の〇〇めしがあります。


・冬~春:ほっき飯、かき飯など

・夏:あなご飯など

また、春から初夏にかけて養殖銀鮭「みやぎサーモン」を使用した春のはらこめしもあります。お店によって炙り銀鮭をのせたり筍ご飯にしてみたりと、秋とはまた違う美味しさを楽しめますよ。


少し手間はかかりますが、材料が手に入りやすく家庭でも美味しくつくることができる料理です。この秋は宮城の風物詩を味わってみてはいかがでしょうか。


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