地域情報ブログ

イベント2022.10.17

仙台市の社会実験に参加して

リージョナルキャリア宮城のコンサルタント 大石です。


「あなたが見たいと願う世界に、あなた自身がなりなさい。」

私が座右の銘としている、ガンジーの言葉です。


同じように響いてくる言葉があります。

「一燈照隅、万燈照国」。

最澄の言葉として伝えられている言葉です。

「一つの灯火だけでは隅しか照らせないが、その灯火が万という数になると国中を照らすことができる」という意味とされています。


この二つの言葉が同時に響く体験をさせて頂いています。

青葉通仙台駅前エリアのあり方検討プロジェクト「MOVE MOVE」


前回のブログで記載しましたが、私は現在仙台市の社会実験の運営に参画しています。

市民参画の対話によるまちづくりと、私が思うこと。


20221017_1.png

引用:公式HP(最終閲覧日:2022年10月17日)


社会実験の主体は仙台市都市整備局都心まちづくり課。テーマは「まちの人となり、動かす、動き出す」。都心まちづくり課は、青葉通り仙台駅前エリアが将来、仙台の顔として他のエリアへと導く回遊の起点になるよう将来のビジョンを検討しようとしています。その検討を進めるにあたり、道路空間の利活用の効果、交通への影響及び都心における回遊の創出について検証をするために社会実験を実施しています。

(本社会実験は10/10終了しました)

現在起きていること


具体的には、仙台駅前通りを封鎖しています。

結果、何が起きているか。


「渋滞して邪魔だ。余計な事しやがって」

「誰のための社会実験だ」

「圧倒的多数の人にとっての無関心。半数ほどの人にとっての迷惑。少数の自己満足」

「仙台市、終わってる」

「超うぜえ」


当初も今も、非難轟轟です。私自身、ひどい言葉を投げられる経験をしています。余計なことをしたくない人からすれば、余計な事以外の何物でもないだろうな、とそれはそれで受け止めています。


でも自分には、先述の言葉が響いて仕方がないのです。

「あなたが見たい世界」、そして「一燈照隅」。


実際に起きたこと


例えば、仙台市は「ベビーカーに優しくない街」などと言われたりします。だとしたら、これはどういう景色なのか?


20221017_2.png

「仙台駅前のあり方を考える上で、通勤通学の途中に、懐の深い公共空間を設けて、それらを受け止められないかと考えていた。お金を払わず、何もしなくても、そこに居て良い場所。家に帰りたくないときだってある。誰も知らない人たちの中で、時々1人になれる場所。」


そんな事を考えていた仙台市職員が一歩を踏み出さなかったら見られなかったこんな景色はどうか?


20221017_3.png

このピアノは、どれだけの市井アーティストに表現の喜びを教えてくれているのか?


20221017_4.png

毎夜50名以上の人達が、お店でもない場所で知り合い、世代を超えて交流が出来ることを考えられただろうか?


20221017_5.png

そして「市民」とか「名もない人」のように言われる豊かな個人個人が、その個性やひととなりを表現することが出来ただろうか?


20221017_6.png

こういうものの陰には、きっといつもそれを熱望する人達がいる、ということを肌で感じています。


キャリアとは「人となり」のことである

私はキャリアコンサルタントです。そして思うのです。「キャリア」とは、結果や、肩書などで無いことは言うに及ばず、ある意味で熱意とそれを持続させるだけの情熱と、それをたぎらせ続けるその人のビジョンの事であり、プロセスである、つまり、その「人となり」のことである、と。


「地域に関わりたい」「地域創生がしたい」「世の役に立ちたい」「痛ましい事件をなくしたい」「社会をよくしたい」。そう思ったら、一歩動いてみたらいい、と思います。見たい世界は、意外と既にあるものだったりします。


20221017_7.png

それが、私が、仙台という首都圏よりは大きくない街に住み、街づくりに関わる中で感じることです。もしかしたら、小さい街だから出来ることなのかもしれません。とは言え、動かせるのは、人口の0.1%位かもしれない。それでも、一燈照隅なのです。それは未来に渡って世界を照らせる、と思えてならないし、自分はどうしても見たい世界のために、自分自身を変化させ続けたいと思います。そして、志を同じくする方を支援したい、と思っています。


20221017_8.png

※写真は全て事務局撮影です。


お役立ち情報

▼コンサルタントに直接相談をご希望の方はこちら

▼宮城の求人情報をお探しの方はこちら

▼転職支援サービスへのエントリーはこちら

この記事を書いた人

宮城スタッフ

バックナンバー

その他

2023.02.06

【懐かしのローカルメニューも】仙台市の学校給食

「仙台の学校給食がひどい」という噂があるようです。 Googleのサジェストでも... ※筆者検索(2023年2月6日) 仙台市民として悲しい限りです。小学校のころは給食の時間が楽しみだったという方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、仙台で給食を食べて大きくなった筆者が学校給食について調べてみ

グルメ

2023.01.10

日本酒だけじゃない。注目を集める宮城のワイナリー

こんにちは。リージョナルキャリア宮城のコンサルタント菅原です。 今回はワイナリーの情報をお届けしたいと思います。宮城は日本酒もおいしいのですが、最近は地ビールやクラフトジンなど、色々なお酒が有名になりつつあります。仙台駅構内を歩いているだけでも様々な商品に遭遇し、「え、このお酒って宮城で作っている

その他

2022.12.19

宿場町から車両基地、そして副都心へ 住民が紹介するあすと長町

今回は、地元情報メディアによる仙台の住みたい町ランキング1位を獲得した長町エリアから、「あすと長町」をご紹介します。 ※参考:仙台つーしん(https://sendai-tushin.jp/2021/04/01/post-173271/) (最終閲覧日:2022年12月19日) あすと長町とは

企業

2022.12.05

定禅寺通に誕生した共創スペースで思うこと

リージョナルキャリア宮城のコンサルタント、大石です。 2022年12月2日、仙台市青葉区国分町の「定禅寺ヒルズ」5階に「IDOBA」という施設が誕生しました。ここは「社内人材、フリーランス、学生などが集い、コワーキングスペースでもないシェアオフィスでもない新たな価値を創出する場を目指」す「イノ

レジャー

2022.11.17

【東北】ウェルカムベビーのお宿|赤ちゃんと行く温泉旅行―愛隣館編―

こんにちは。リージョナルキャリア宮城のコンサルタント、菅原です。 あっという間に11月ですね。街中で見かける方々の装いも秋冬物にうつってきており、季節の変化を感じます。2022年も残り2ヶ月。最後まで全力で駆け抜けていきたいと思います! さて、皆さんはこちらの記事を覚えていますでしょうか。

他の記事を検索する

検索

ページトップへ戻る